Simple & Fair
∞ ゆりかごから看取りまで ∞
犬と人との共存とは?
今の時代、犬は人間社会の中で人間に管理されて人間に100%依存して生きていかなければならない世の中となりました。ある意味“野犬”のように犬が犬らしく自由気ままに振舞って生きていける環境はもはや無いと言えるでしょう。
極論を言えば、犬は『長生き出来る安食住』というものを手に入れるのと引き換えに『たとえ短命であっても犬らしく誇り高く生きる自由と権利』を奪われたと言っても過言ではないかもしれません。
だからこそ、今一度私たちは『犬と人との共存とは?』をテーマに飼い主様と一緒に考えていかなければならないと思っております。
長年、犬の生涯『ゆりかごから看取りまで』に関わり続けていると、あらゆる現場の理想と現実を知る事になります。そしていつの間にか大きな矛盾に辿り着いてしまいます。
犬と共存するという事は、過度なトレーニングや過度な医療行為などに振り回されることではありません。また、過度な犬への期待や依存や執着などによって人間のエゴを押しつけるものでもありません。
『犬と人との共存とは?』
他人に迷惑をかけない事が大前提ではありますが・・・その中での互いの尊重と歩み寄りが欠かせません。犬も人も互いの心と身体のバランスを整えながら、なるべく犬らしく穏やかな暮らしを手に入れる事だと思うのです。
∞ 吾輩は犬である ∞
犬を無職にするなかれ!
彼ら犬達を愛するあまり、単に犬を擬人化してしまい『犬は犬であり人間ではない!』ということを忘れてしまってはいませんか?
彼らが人間とは違う固有の本能・習性・社会性・感性を持った『犬として誇りを持って生きていること』を理解し尊重することが、犬と人との絆を深めるために欠かせないことだと思うのです。
犬は群れの中でそれぞれの役割(仕事)を与えられ、群れ(家族)の一員である事に安心感を抱き自分の存在価値を感じることが出来ます。
犬にとって『お仕事』とは決してイヤな事だったり特別なことではなく、「マテ」や「オイデ」や「ツケ」などのトレーニング(=共通言語)をきっかけに、人との意思疎通がしやすくなり信頼関係を築くことに繋がっていくのです。
それは犬自身が『家族(群れ)にとっての自分の存在意義』を見つけ実感できる『大切な場面』だと考えている!と・・・多くの卒業生たちがその事を証明してくれています。
∞ 原点回帰へ ∞
しなやかで逞しくあれ!
『身心一如』とは仏教の教えのひとつでもあり、身体と心(精神)は一体であって分ける事は出来ずひとつのものの両面である。つまり心と身体は表裏一体であり精神面に負荷がかかると体調にも影響を及ぼします。またその逆も然りです。
目に見えない自律神経や身体の中(臓器)で起きている不調が、皮膚や被毛の異常・分泌物(耳の汚れや涙焼け)や排せつ物(オシッコやウンチ)の異常となって目に見える表面に表れてきます。そしてその反応は病気と診断され難しい病名と多くの投薬によって更なる臓器への負担を生んでしまい、次々に病名が増えていくばかりになってしまいます。
また、咬みついたり吠えたりするのは『気が強い』からとか『怖がり』だからだとか…うちの子は犬も人も大好きですぐに興奮して落ち着かないんだとか…単純に性格の問題として片付けられてしまう事もありますが、実は人間同様に自律神経の乱れや体調不良がイライラ感や倦怠感の原因になる事も多いのです。
つまり、総体的なものの見方が出来ず根本的な問題を見誤ると、心も身体も疲弊して負のスパイラルに巻き込まれていってしまいます。どちらか一方の側面だけに目を向ければ良いという考え方では問題は解決しない事を意味します。
心と身体は互いにバランスをとりながら健康を保っている事を知ったうえで、数値から名付けられた病名や表面的な事だけに捕らわれず、その犬の先にある奥深くをじっくりと観察し根気よく向き合い続ける事が何よりの薬になります。
病と闘えるアイテムは『薬(クスリ)』だけではない!
彼らが元々持つ自然治癒力の力を信じ養い、しなやかで逞しい心と身体を保てるように…飼い主様の愛が正しい方向に向けられれば、きっと犬は犬としての尊厳を保ったまま人との穏やかな暮らしを手に入れる事ができるはずなのです。
その為には、あらためてその子にとってどの様なアプローチが必要なのか?を飼い主様と共に探り続けていきたいと思っています。